一般歯科(保険治療)実例紹介
歯科治療において、最も大切なのは「炎症」と「力のコントロール」です
炎症を素早く判断し、目に見えない力のコントロールを適切に行なうことで効果的な治療が可能になります。治療に先立ち患者様にお伝えしておきたいことと、当院で行なっている治療の説明を掲載していますので事前にお読みください。
歯とあごの関係
歯がなくなると、あごの骨まで消える
上顎・下顎と呼ばれているのは、歯を支える「歯槽骨(しそうこつ)」です。この骨は噛む力が歯に加わることによる骨への刺激と歯へ送られる血液から栄養をもらって骨量を維持しています。
しかし虫歯によって歯がなくなってしまうと歯へ栄養を送っていた血管も一緒になくなってしまうため、やがてあごの骨の維持もできなくなってしまいます。


左の20代女性に比べて、下の歯が抜けた右の80代女性の歯槽骨のほとんどが吸収されていることがわかります。
あごの骨がなくなると、顔つきが変わるのはもちろん、入れ歯の作製やインプラントの手術も大変難しくなります。
私達が歯を治療するうえで、歯の保存に力を入れているのは、将来的に起こりうるこのようなトラブルを予知しているからです。
歯の保存とあごの骨の保存を第一に、一緒に治療していきましょう。
歯の保存
歯がなくなると、あごの骨まで消える
あまり良くない歯や治療の必要な歯を痛くないからそのままにしておくと、中で虫歯が進行し歯がなくなっていきます。(写真下)
手遅れになってしまうと歯の保存が難しくなるため、歯の全体チェックをして、現在、症状を感じない歯も同時に治療していく場合があります。
当院ではなぜその歯の治療が必要であるか、診察台のモニターにて確認していただいてから治療を進めていきます。

根の治療
歯を守るための「根の治療(根管治療)」は当院が、特に力を入れている治療のひとつです。
根の複雑な形態、患者様の口の開く大きさ、虫歯の程度、期間によって治療の難易度は大きく異なります。難易度が高くなればそれだけ治療期間もかかります。
特に歯ぐきの下まで及ぶ虫歯、過去に根の治療をしたものを再治療する時(再根管治療)は抜歯をせざるを得ないこともあります。そのような場合は、治療前にしっかりと説明させて頂きます。
根の治療 症例1

根の先に感染が起きている状態です。根の先の周りが黒く見えます。根の治療をしないと、将来痛くなったり抜歯になります。

根の中にある神経の穴を見つけ、清潔に洗浄し薬を詰めてから様子をみます。奥歯は神経の穴が3〜5個ある場合もあり、特に時間のかかる治療です。

症状もなく順調です。黒い陰もほぼ消失しました。
これで長く使える可能性がぐんと上がりました。

ラバーダムはゴムのシートで治療する歯を口内の湿気や唾液から遮断し、根管内への細菌の進入を防ぐために重要なものです。
根の治療 症例2

噛むと痛いとのことです。根の先に異物があるため(矢印部)、そこに感染が起こっています。
かなり難しいですが何とか取る方向で治療することで治療をチャレンジすることになりました。

何とか取れました。あとはいつものように何度もきれいに洗って掃除し、薬を詰めて様子をみていきます。

仮の薬が根の先まで入っていることを確認し、様子をみます。その間に1つ前の歯もきっちり根の再治療をしておくことになりました。

根の治療が終了しました。痛みもなく順調です。奥歯は複雑なため、器具が入らない時には治療が不可能な場合もあります。
根の治療 症例3

押したり噛んだりすると痛みがあるという患者様。歯茎の赤い部分の穴からバイ菌が侵入し、根の先にできた膿が出てきていると予想されます。

銀歯を外して掃除をし、赤くなっているところの穴から薬を入れレントゲンをとるとやはり根の先まで入りました。膿ができて骨と歯茎を破って出てきていることがわかります。

そこで、いつものように何度もきれいに洗って掃除し、薬を詰めて様子をみていきます。

赤くなっている所はきれいに治り、穴も塞がりました。
根の治療 症例4

上顎第一大臼歯の近心頬側根(MB1)は見逃されがちですが・・・。

すぐ隣にもう1個(MB2)あることもよくあります。
親知らず
下の写真の、丸印の歯が親知らずです。
放っておいても問題ない場合はいいのですが、親知らずが隣の歯を押すことによって、隣の歯に虫歯のように穴があくと、隣の歯を抜かなければならないときがあるので抜歯した方がよい場合もあります。
また、歯茎が盛り上がるとブラッシングがとても難しいため、疲れて体力は低下している時などに腫れて痛くなる可能性もあります。抜くか抜かないかは、相談の上に決めます。
※歯の移植に使ったりする場合もあるので、親知らずだからといって、必ず抜くのがいいとは限りません。

親知らずが原因の虫歯

銀歯を外す前
親知らずと銀歯の間が茶色くなり、虫歯になっているのがわかります。

銀歯を外した状態
銀歯の歯の歯茎のかなり下まで虫歯が進行していました。このように親知らずが原因で虫歯の発生が予想される場合は、親知らずを抜くのをすすめさせていただきます。
歯ぎしり
歯ぎしりは、噛み合わせの調整や筋肉の緊張をとるための生理的な働きで起こると言われる他、精神的なストレスも原因だと考えられています。
補綴物の破折や歯の消耗による顎位の低下などを防ぐために、治療中や治療後は、寝る際に「ナイトガード」と呼ばれる薄いプラスチック製のマウスピースをはめていただきます。
歯科治療において、力のコントロールは理解が難しいところですが、とても大切であるため、患者様のご理解とご協力が必要です。
歯ぎしりの症例1

骨が盛り上がっています。これらは骨隆起といい歯ぎしりの力が強い方に見られます。(青矢印部)

矢印の部位は、下顎の骨が盛り上がった骨隆起という状態です。噛み合わせる力により膨らんでいると考えられており、強い歯ぎしりを疑います。

強い歯ぎしりで被せ物の白い部分が剥がれ金属が見えています。元々は左隣の2本のように白い色でした。(右写真は同部のレントゲン写真です。)

歯ぎしりで、歯がたわむ時に力がかかるのが矢印の部分です。最悪の場合は、今回のように根が割れてしまい、抜歯しか手段がなくなります。
歯ぎしりの症例2

左に顎をズラすと○印部分の歯がぴったりと合います。ご飯を食べるのにここまでズラす方はいませんので、歯ぎしりによって削れたと考えられます。

上の歯と下の歯がクロスしているため歯が欠けています。かみ合わせを治さないと、また欠けてしまいます。

この部分は右にズラすとぴったり合います。すべての人に、左右にズラしたときにピッタリと合う場所が必ずあります。

噛み合わせを治療しない限り、また欠けてしまいます。今回は患者様の希望により、下の歯を少し削ることで当たらないようにする方法を選択しました。
歯ぎしりの症例3(欠けてしまった歯頸部の歯)

歯頚部といわれる歯ぐきの境目(矢印)の歯が欠けてしまっています。専門的にはabfraction(アブフラクション)と言われています。昔は磨き過ぎと言われてましたが、現在では歯の質などの個人差も大きいですが、虫歯や磨き過ぎなど多少の理由はあっても異常な力がかかることによるものが大部分を占めるようです。 レジンという詰め物で修復しても歯が一番力を受けやすい部位なので、たわみによりすぐ割れてとんだり外れてしまうことが多い部位です。
歯ぎしりの症例4(特に歯ぎしりが強く割れてしまった歯)

歯ぎしりの強い方で、歯が削れています。黄色く見える部分は象牙質といって歯の第2層です。
第1層のエナメル質が削りとれたため、見えています。
真ん中の歯のように虫歯に加えて歯ぎしりなどの強い力が加わると歯は割れてしまいます。割れ方によって抜歯になることもあります。
過剰・不正な力によってエナメル質が欠けたり目に見えない亀裂が入ったり(マイクロクラック)します。これらは知覚過敏の原因の一つです。
よくある虫歯治療
小さい虫歯の保険治療には銀歯で治す方法と、レジンという白いプラスチックで治す2通りの方法があります。どちらで治すかは、歯の欠損部の大きさやかみ合わせなど、お口全体を診てアドバイスさせていただきます。虫歯の大きさにより、歯の根の治療が必要になったり、抜歯する場合もあります。
虫歯治療の流れ

分かりづらいですが歯と歯の間(青矢印の部分)に虫歯があります。

少し削ると虫歯が見えます。

う蝕検知液という薬液とダイアグノデントという虫歯を調べる機器を使って虫歯に侵されてしまった部分を染め出し慎重に除去していきます。

赤く染まらなければ感染している部分はないという事です。

後はレジンという保険のプラスチックを詰めて一回の治療で終了です。
保険治療 症例1
「う蝕探知液」という薬液とダイアグノデントという虫歯を調べる機器を使って虫歯に侵されてしまった部分を慎重に削り、レジンというプラスチックで1回で治療終了です。



保険治療 症例2
この方の場合、銀歯の虫歯のところを、全てレジン(白いプラスチック)にて治療しました。
レジンより銀歯が最善と判断した場合は、銀歯で治療します。
※最善の治療案を説明のうえ、治療に入りますのでご安心ください。
※症例によっては、当院では希望に添えない場合があります。




保険治療 症例3

矢印の部位が虫歯です。

少し削った状態で、茶色い所が虫歯です。

治療中:感染牙質(茶色い所)をすべて除去した状態です。

削ってレジンを詰めました。レジという保険のプラスチックで1回で治しました。
保険治療 症例4

虫歯で穴があいてます。(茶色部分)

レジンという保険のプラスチックで1回で治療しました。
保険治療 症例5

虫歯で穴があいています。

中に広がった感染牙質(茶色のところ)を除去しました。ほとんどの場合、このように内部で広がっています。

レジンをつめて治しました。
佐々木歯科医院の一般歯科について一般歯科の治療法を紹介します。