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CTの有用性 ーその②ー

先日、患者さんから相談がありました。

その方の家族の方が、歯?や頭がすごく痛くなる時があり、痛くなった時は寝込んでしまうくらいで、この半年間あちこちの近医で見てもらったが分からなく紹介状を書いてもらい某大学病院でもみてもらったが原因が分からないので一度みてもらえませんかとのことでした。

他県の方で遠いですし、そこまでみてもらったのに分からないのが分かることは難しいのでは・・ということでお話しさせてもらってましたが、とりあえず分からないならそれでも良いので一度みてもらえませんかということでみさせてもらうことになりました。

痛みがあるという部位がレントゲンで赤丸のところですが本来は黒く映るのですが確かに白く写っています。何か問題はあるなという感じです。下の画像が実際の歯の画像ですが、見た目は金属が入ってるくらいでそんなに問題はありません。現在は痛みもなく落ち着いてるとのことでこの歯を触診しても特に異常は見当たりませんでした。

レントゲン的には何か悪いのだろうとはわかりますが、実際の歯を診ても異常がないので ”様々な原因の仮説は考えられます” がはっきりしたことはわかりません。

そこでCT撮影に同意を得て詳細に調べてみたところ

金属の歯の根っこが原因の可能性がかなり高くこの歯の中を実際診る必要が出てきました。

神経の治療や抜歯の可能性含め同意されましたので金属を外しました。

やはり・・歯が割れていました。

かなり前からヒビが入っていたと思われますが初期の段階では分からなかったと思います。現在でも触ってもなんともないのですから・・

完全に割れてしまってますので歯を抜かなければなりません。

歯を抜いて洗浄しそれ以来痛みで寝込むことはなくなったとのことです。

今回はたまたまCTではっきり上顎洞粘膜の異常など分かりましたが、おそらくかなり初期段階では、はっきりと分からなかったかもです。

・症状があっても初期の場合では原因がはっきりしない場合がある。

・歯の神経を治療していなくても歯が割れることがある。

・歯にヒビが入ることがある。小さい場合は違和感くらいなのでなんか痛いけど原因が分からない可能性がある(神経の治療しても治らなかったりする場合はこの可能性があります)

現在では、CTで詳細にみることが可能になりましたので、ひと昔前のレントゲン写真1、2枚よりは、かなりはっきりとした診断ができ、説明がしやすくご理解してもらいやすくなりましたが、ヒビや破折などが原因の痛みの場合はすぐに診断するのはなかなか難しく、一つづつ痛みの原因の可能性を消していかないといけませんので時間がかかる場合があります。

今回はとりあえず痛みがなくったのでホッとしました。

 

 

 

 

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